第6回ヤマハジュニアピアノコンクール~帯広地区選考会~審査結果

■A部門 優秀賞
佐々木 昇太郎
古川 千耀
工藤 陽輝
川村 乙華

■A部門 奨励賞
川真田 萌黄
松田 佳純
安食 萌望

■A部門 努力賞
該当者なし

 

■B部門 優秀賞
松本 創介
小泉 葵果
阪本 桃香
金澤 七楓
青塚 葵唯

■B部門 奨励賞
中田 紗菜
須田 昂希
吉田 奏樹

■B部門 努力賞
該当者なし

 

■C部門 優秀賞
横川 瑠菜

■C部門 奨励賞
安孫子 佑実
掛札 環
田口 綾乃

■C部門 努力賞
該当者なし

 

■D部門 優秀賞
白井 彩椛

■D部門 奨励賞
小林 紗菜

■D部門 努力賞
該当者なし

 

■チャレンジコース 総評
後藤紀久枝 先生(後藤ピアノ教室 主宰)

参加者の皆様、関係者の皆様、お疲れ様でした。
今回はホールでの演奏は久しぶりという方もおられたかと思いますが、素晴らしい音響の中でコンサートピアノから繰り出される美しい音を充分に堪能されたでしょうか。

全体的に生徒さんの魅力を発揮することのできる曲選びをされており、のびのびと演奏されていたのが印象的でした。チャレンジコースに参加された方も頑張って毎日の練習を続けられたことと思います。良い響きで流れよく演奏された方もおり、好感が持てました。
今回参加された皆さんはそれぞれ目的や状況が違いますが、次回までの1年の準備期間でコンクールを目指す力が充分備わると思いますので、来年は挑戦してみてもよいのではないでしょうか。

私たち指導陣も自分の生徒のホールでの演奏を聴いて、音の響きや音量、バランスなど、改めて感じることが多々ありますので、来年もそれぞれの目標に向けて多くの生徒さん、多くの先生方に挑戦して頂き、更なる成長に繋げられるよう願っております。

最後に、ホールで生の演奏をさせてあげたい、生の音で審査をしたいとの強い思いで開催のために奔走された旭楽器のスタッフの皆様、先生方のご尽力に感謝申し上げます。

 

■コンクール A部門・B部門 総評
竹中馨子 先生(才養音楽教室 主宰)

昨日は、この大変なコロナ禍にも関わらず、この日のために精進された皆様の真摯な演奏を聴かせて頂けましたことを大変嬉しく思います。

課題曲は共通してバロック時代の作品です。皆さんとてもしっかりと丁寧によく弾いて下さっていました。ただ、きちんと弾こうとするあまり、平板で堅い印象になってしまうともったいないと感じました。

バロックの様式、特に舞曲感を感じて拍感を意識されると、更に躍動的で生き生きした仕上がりになるのではと思います。バロック時代といっても、現代の私たちには分かりにくいのですが、動画などで当時の楽器での演奏、バロックダンスで実際に踊っている様子などを視聴されると少し感じが分かるのではと思います。

これからもバロックの作品に触れる機会は多く出てくると思うので、メヌエット、ブーレ、ジーグ、それ以外にもそれぞれの舞曲の特徴をよく味わって雰囲気を想像しながら、もっともっと皆さんが楽しんで演奏して下さることを願っています。

自選曲については、皆さんそれぞれ好きな曲をイメージを持って演奏して下さり、私もワクワクしながら聴かせて頂きました。
音楽は楽譜を音にするのみでなく、その音を通して、演奏する人の曲への思いが聞き手に伝わった時の感動はとても大きく、それが何より音楽の醍醐味です。演奏する時には音に命を吹き込んで、さらに思い切って伸び伸びとご自身を表現して下さいね。特にB部門の方は、どの方も曲への想いの強さが伝わるすばらしい演奏でした。

もし、今回思う結果につながらなかったとしても、これから更にステージ経験を積まれ研鑽されますと、必ず次につながる音楽性豊かな方ばかり。今後がとても楽しみです。

練習はひとりコツコツ日々努力あるのみですが、ピアノと共に歩まれる若い皆さまのこれからの日々が心豊かなものとなりますよう祈りつつ、総評とさせて頂きます。

 

■コンクール C部門・D部門 総評
浜田典子 先生(日本ピアノ教育連盟北海道支部 支部長)

先ず、この大変なコロナ禍の状況で、コンクールへの挑戦を決意し、無事その日を迎えて演奏出来た事を讃え「おめでとう!」と申し上げます。

この挑戦とこれ迄の努力によって、どの参加者も必ずや成長出来た事を感じている筈です。更なる成長を遂げるために、幾つか述べさせて頂きます。

ピアノとの関わりも長くなってきて、テクニックも身に付き、心や身体も急激に大人になっていく頃ですね。色々な面で、伸び代や可能性が見えてくる時期でもあります。

取り組んだ曲を自分(自分のテクニックや身の丈)に合わせるのではなく、その曲に相応しい、或いはその曲に当然求められるテンポ・表現に自分を添わせる事を目指して欲しいのです。
例えば、バロックの舞曲でしたら、その曲の性格・特徴(テンポ、タッチ、アーティキュレーション、曲想など)を研究したり、近現代曲やフランス音楽でしたら、その作曲家について調べたり他の曲を聴いてみる等です。

人に伝えるためには、テクニックは勿論必要ですが、その曲に対する『共感』も必要なのです。曲そのものや作曲家に対して興味を持つ事が、深い表現や良い取り組みへと導いてくれる筈です。

これからの日々の積み重ねを経て、また来年このコンクールで是非演奏を聴かせてください。楽しみにしております。