2024.06.18. tue

【第38回】中古整備とは

ご覧いただきありがとうございます!

旭楽器で調律を担当している吉田です🌟

今回のスタッフブログは私の仕事内容の多くを占める、中古整備についてご紹介させていただきたいと思います🎵

まず、旭楽器では十勝管内で使われなくなったピアノの買取を行っています。品番・製番によっては、古くて買取ができないピアノもありますので、買取をお考えの方は旭楽器までお問合せ下さい。

買い取りURL:ピアノ買取 | 旭楽器 | 帯広・十勝管内のピアノ教室・音楽教室・楽器販売店 (asahigakki.jp)

続いて中古整備とは、どんな作業をしているのかご紹介させていただきたいのですが、私が整備しているピアノはヤマハなのでヤマハピアノに限定してお伝えしていきます。

最初に行う作業は外装磨きです。バフという機械を使って外装を綺麗に磨いていきます✨バフを当てる速度・角度によって綺麗さが変わってくるので、私もまだまだ修行が必要です。

写真のような道具を使って外装を磨き上げます。

次は内部清掃です。中のアクションを一度外して、中の埃を掃除機で取り除きます。一度外した鍵盤は磨き、鍵盤前面が変色している場合は交換します。以前私が書かせていただいたブログでもご紹介しましたが、鍵盤の前面は変色すると磨いても元には戻らないため、交換します。

そして弦が錆びている場合は、スチールウールなどで磨いて綺麗にします。

次に外したアクションは全てのネジを締め直し、ハンマーを削っていきます。長く使っていると、ハンマーに弦の跡がついてしまうことが多いため、綺麗になるまでヤスリで削ります。ただし、削りすぎるとフェルトがなくなってしまうため、状態を見ながら削ります。

下の写真のように一度鍵盤を外して、内部の清掃をします。

次は整調になります。整調とはアクションを調整する作業です。調整する内容は

♪鍵盤がスムーズに動くか

♪ハンマーがまっすぐ弦に当たっているか

♪鍵盤の高さは均一に揃っているか

♪鍵盤の深さは揃っているか

♪鍵盤をmfくらいで押した時、ハンマーの静止位置は揃っているか

♪弦の響きを止めるダンパーが同じタイミングで弦から離れているか

などがあります。他にも作業する工程はありますが、アップライトピアノとグランドピアノでも作業の内容が違うので、それぞれの難しさがあります。共通して言えることは、各工程をバランスよく調整することが重要です💮

下の写真のような道具を使ってアクションを調整します。ピアノを調整する道具は、他にもたくさんあります。

次は調律です。長い間調律していないピアノは、半音以上下がっていることもあるので、弦が切れないように注意して調律をしています。さらに低音の弦に多いのですが、弦自体が古くなり音が響かなくなっている場合は、弦を交換するようにしています。

次に整音作業をします。整音は調律や整調では合わせられなかった音色を整えていきます。ハンマーを削ったり、刺したりする作業はとても繊細なので、本当に難しいです💦

最後は仕上げに、バフなどでは磨けない細かい部分を磨いていきます。この時に外装のへこみや傷を修理します。へこみの状態が深い場合は埋め作業をしたり、細かい傷は削ったり、傷の状態でどのような修理をするのかを判断します。

以上が中古整備の主な内容になります。皆様が安心して中古ピアノをご購入いただけるように、これからも技術を磨いていきます。旭楽器店舗には中古ピアノを展示しているので、お気軽にご試弾ください!

旭楽器 調律担当・吉田😊