2023.08.01. tue

[第5回]ヤマハ音楽教室がグループレッスンでエレクトーンを使う理由

みなさんこんにちは!旭楽器 教室担当の田中です。


今回のブログではお客様よりご質問いただくことの多い内容についてお話したいと思います。ヤマハ音楽教室に現在通われている方々はもちろん、お子さん・お孫さんの習い事についてこれから考えようかなという方々のお役に立つ記事になっていれば幸いです…!


「ヤマハ音楽教室って、グループレッスンでどうしてエレクトーンを使うの?」


「わが子にはピアノを習わせたいんですけど…」



といったご質問をよく頂きます。そしてそのお気持ち、よく分かります!


最初からわが子にエレクトーンを習わせたいということでしたらなんの問題もありませんが、「音楽(特にピアノ)に触れさせてあげたい&グループレッスンだとお友だちも出来そうだし…」と考えてヤマハ音楽教室の無料体験レッスンに参加することにしたのに、いざ行ってみればエレクトーン…。「ガッカリとまでは言わないけど、なんかイメージと違ったなぁ…」というお声、実際に頂いたことがあります。


はじめに、ヤマハ音楽教室としては、グループレッスンでエレクトーンを使用する理由として、以下の3つを挙げています。


①多彩な音色で、音のイメージが広がる


エレクトーンは色々な楽器の音が出せるので、メロディーに合った音色を考えたり、選んだ音色に合わせた弾き方を工夫したりすることで、より豊かな音楽表現を身につけることができます。この経験は、ひいてはピアノを弾くときにも、さまざまな楽器の音をイメージしながら弾くことに繋がります。


②持続音が出せるので、ハーモニーを効果的に学ぶことができる


エレクトーンで出せる様々な音の中には、持続音(=鍵盤を押している間、音が鳴り続ける音)があります。


ピアノなどの減衰音(=鍵盤を押していても音が徐々に小さくなる音)に比べて、持続音のほうが和音を弾いたときに耳に入ってきやすく、それが、メロディーに合った和音を学ぶ「ハーモニー学習」に役立ちます。


③音楽を立体的にとらえることができる


エレクトーンには手で演奏する上鍵盤・下鍵盤と、足で演奏するペダル鍵盤があります。


それぞれ右手でメロディー、左手でハーモニー(コード・和音)、足でベースというように、全身を使って音楽を表現するため、

感覚的に、音楽を立体的にとらえることができます。

エレクトーンならではのメリットとして、この3つは大変わかりやすいと私も感じます。


ただ、日々、生徒保護者さまの様子を拝見している私としては、以下の理由も付け加えたいところです!



【④】子どもの発育に合った楽器である


諸説ありますが、子どもの骨格が安定するのは6歳前後と言われています。幼児にとってピアノの鍵盤は重たく、サイズも大きく感じますので、指に負担がかかります。もちろん、発育のスピードは人それぞれですので一概には言えませんが、エレクトーンはピアノに比べて鍵盤が軽く負担も少ないので、骨格が安定するまではエレクトーンを使用しつつ、時折ピアノにも親しむというスタイルだと、お子さまの大事な身体にとって無理がなく、安心して音楽と向き合っていけるのではないかと考えています。


【⑤】想像力を育てやすい


ヤマハ音楽教室が挙げている理由の①と似ているのですが、以前、とある先生が私にしてくれたお話がとっても印象に残っています。



「田中さん、ピアノはね、ピアノの音しか出せないわけじゃないんですよ。」


当時の私は頭上に?が並んでおり、お恥ずかしながら((いや、ピアノはピアノの音しか出ないんじゃ…))なんて思っておりました。するとその先生は、



「たとえばね、悲しい曲は悲しい音、嬉しい曲は嬉しい音というように、演奏の仕方次第で、ピアノは演奏者の感情を表現することができるんですよ。それも感情だけじゃなくて、たとえば、この曲は中世ヨーロッパの舞踏会の様子をイメージしてバイオリンのように…ダンスのように軽やかに…とか、作曲者がその曲に込めた思いや場面なんかも、ピアノは表現することができるのです。」



「ただ、大人ならともかく、習いたての小さなお子さんがそこまで想像して演奏するというのは、ひょっとしたら難しいのかもしれません。バイオリンのように弾きなさいと言ったって、鳴っているのはピアノの音じゃないかと。そもそもバイオリンがどんな音なのかも知らないと。そこで、小さいうちはエレクトーンで実際にバイオリンの音を出して、直接的に表現するのです。そうすることで、舞踏会に行ったことがなくても舞踏会ってこんな感じなんだなと想像できるでしょう?バイオリンってこういう音なんだなって知ることもできます。そうしたレッスンをふまえてからいざピアノに触れて表現するのと、そうでないのと、子どもにとって、どっちが良いでしょうかね?」



…なんかもう、大変申し訳ございませんでしたと謝りそうになった記憶があります(笑)。と同時に、強烈に感激したことを覚えています。


ヤマハ音楽教室は「適期教育」を掲げていまして、想像力が伸びる時期には想像力が培われるようなレッスンを、音感が身につく時期には音感が身につくようなレッスンを、そして骨格が安定したら演奏力が身につくようなレッスンを…というように、子どもの発育段階に合わせて、無理のないスピードでレッスンが進行していきます。


ひょっとしたら、成長を分かりやすく感じるまでにお時間がかかるかもしれませんが、どうか長い目でお子さまの今を見守っていただき、そして将来の姿にご期待いただければと、教室担当者の私は思っております。



最後までお読みいただき、誠にありがとうございました☺